大会総評
中央大学体同連フースバルクラブ vs 関西大学FC TRIOS
決勝は昨年の王者、中央大学 体同連フースバルクラブと、昨年の準優勝、関西大学 FC TRIOSという、同一カードの対決となった。
両チーム、この大会においては”強さ”を見せつけ、常に試合の主導権を握り、勝つべくして勝ち上がってきた。
<前半>
J-GREEN堺、S-1のメインスタジアムで試合はスタート。
序盤から昨年王者、フースバルがボールをキープし主導権を握る。TRIOSは割り切って、カウンターからチャンスを伺う展開。
大石を中心としたテクニカルなフースバルの攻撃に対して、TRIOSキャプテン吉井を筆頭に力強い守備を見せ、危険なエリアには入らせない。
前半18分には、フースバルにビックチャンスが到来。55番中村が左サイドからキーパーへ向かう鋭いクロスはGKが飛び出せない距離間に飛び、
0番草野が絶妙なタイミングで飛び込むがボール1個分足が届かず。届けば間違いなく1点だったプレーに草野は悔しさを隠せない。
その後は互いに決定機を欠き、0-0で前半を折り返す。
<後半>
後半も先にチャンスを作ったのはフースバル。
ゴール前、コーナーキックの中途半端に浮き上がったボールを4番川井がフリーでボレー。しかし足に上手くミートせず、バーの上へボールは消えていく。
すると、少しずつTRIOSもボールを持つ時間が増える。54番片山を中心に攻撃が組み立てられ、両サイド奥へボールが入っていく。
切り込んでクロスを上げることのできるシーンも増え始め、得点の匂いを感じさせ始める。
後半10分、そんな雰囲気を切り裂くようにフースバルがTRIOS陣内へ。ペナルティエリア左側でボールを拾った10番大石が足を振りぬき一閃。
強烈なシュートはニアサイド、GKの頭上を抜きゴールへと突き刺さる。大一番でエースが仕事をした、フースバルが先制に成功。
得点を得たフースバルは攻撃のリズムが良くなり、試合を押し込んでいくも、TRIOS守備陣は失点を引きずることなく、確かな集中力を見せ追加点を奪わせない。
残り5分を切った時間帯から、TRIOSはキャプテンのCB4番吉井を前線に置きパワープレーを狙う。
しかし、どうしてもセカンドボールを拾えず攻撃へ繋がらない。そしてホイッスルがスタジアムに響き渡り試合は終了。
昨年同様に、決勝でエースが仕事をした中央大学体同連フースバルクラブが優勝を飾り、連覇を達成。
今年は福岡大学TEBURAが九州勢としてベスト4に進出するなど、関東関西以外の盛り上がりも見られ、少しずつレベルが向上。
2年連続で僅かに頂点へ手が届かなかった関西大学 FC TRIOSを筆頭に、関東対関西の構図も、今まで以上に激しくなってきた。
来年度はさらに面白さの増した試合が期待されることだろう。