決勝戦評
冬の終わりを感じる、暖かい日差しの中行われた1回生大会。
関西の年代最強チームを決める戦いがJ-GREEN堺で繰り広げられた。
決勝のカードは、国公立では全国最強とも目される『京都大学 理工サッカー部』と、
どの年代でも着実に結果を残し続けている強豪、『京都産業大学 ONZE』のTEAM高橋の対決となった。
序盤から強豪らしく、ボールを保持しペースを握ったのは京産大ONZE。
京大理工も持ち前の守備力で簡単には決定機を作らせない。
しかし、じりじりとONZEが押し込んでいき、
一瞬の隙をついてセットプレーから61番奥山がゴールを奪い先制に成功。
その後もONZEは崩れることなく、きっちりとした試合運びを見せ、
京大理工が攻め切れる展開を作らせない。
このまま前半は終了。
後半に入っても京産大ONZEのペースで試合は進む。
しっかりとボールを回しながら、追わなければならない京大理工のハイプレスを受け流す。
ただ、京大理工はこういった展開になっても冷めることなく、
ひたすらに声をかけながらプレッシャーをかけていく。
その努力が実り、試合は残り5分、ペナルティエリア角近くでFKを獲得。
京大理工が得た少ないチャンス。
そのFKは素晴らしいクロスとなり、68番徳武が身を投げ出すダイビングヘッドで合わせ同点に追いつく。
劇的な得点により、京大理工がペースを経て、残り時間で逆転するべく攻め込んでいく。
決定的なチャンスも生み出したものの決めきれず、試合は延長戦へ。
延長戦に入っても、京大理工ペースは変わらず進む。
エースの71番南河を中心に京産大ONZEゴールを脅かしていく。
そして71番南河が良い形でバイタルエリアに切り込み、
DF2枚を交わして鋭いグラウンダーのシュート。
これがゴールに突き刺さり遂に逆転。
そして、前がかりになっていった京産大ONZEを嘲笑うかのように、
今度はDFラインの裏に抜け出し、浮き球のボールを受けた南河。
GKとの1対1を落ち着いて決めきり3-1となる決定的なゴール。
このまま審判の長いホイッスルが鳴り響き試合終了。
2018年の新世代を占う一戦は、耐え忍び、力強く戦い続けた、
京都大学理工サッカー部の勝利で幕を閉じた。
試合後の歓喜の声が、また聞こえてくるよう、これからの努力にも期待したい。